【吉祥寺掘り出しモノ街歩き】「マーケットでショッピング」編
皆さんは吉祥寺にどんなイメージを持っていますか？ 駅の周辺には百貨店やショッピングモールなど、多くの大規模商業施設がある巨大な街であるにも関わらず、一方で地域に根ざした商店街や個人商店など、住民の暮らしと密接に関わるコミュニティが存在する。そんな、渋谷新宿とはまた違った魅力を持っている街が吉祥寺なのです。しかも、最近ではそんな温かい雰囲気に魅力を感じた訪日外国人も多く訪れているそうです。
そんな吉祥寺の一段深い魅力を探ってみたいなら、各所で行われているマーケットの類を覗いてみるのもいいかもしれません。地元に根付いたマーケットでのショッピングを楽しんでみてはいかがですか？
今回はアートマーケットやフリーマーケット、マルシェなどの地元密着型マーケットを紹介していきましょう。
オンリーワンなハンドクラフトアートを見つける醍醐味！【井の頭公園アートマーケッツ】
まずご紹介したいのが、吉祥寺のアイコン、井の頭恩賜公園で行われている【井の頭公園アートマーケッツ】。2007年に制度化され、街全体の活性化に繋がるイベントとして10年以上、週末の井の頭公園を賑わせているこのアートマーケッツは、ハンドクラフトの雑貨を販売する個人露店に加え、大道芸などのパフォーマーを井の頭公園敷地内で楽しめちゃう、とっても楽しくて嬉しい催しなのです！
2017年に100周年を迎えた井の頭恩賜公園。その100年を讃える事業の一つとして生まれたのがアートマーケッツなのだとか。100年を記念する公式キャラクター、ひゃくさいくん（写真右）もマーケッツを盛り上げてくれました（写真左は事務局となる東京都西部公園緑地事務所管理課の宮崎さん）。
そんな人と人との触れ合いを刻み続けてきた井の頭公園ならではのカルチャーが根付いたアートマーケッツを早速覗いてみましょう！
自作のポストカードやパステル画、フォトフレームなどを販売している「ひだまり」さんは、立ち寄ってくれるお客さんはもちろん、アートマーケッツの他のキャストの皆さんとの触れ合いも大切にしている常連キャストさん。
自然や動物が大好き。それは販売用の自作の絵のみならず、公園の飛来する野鳥の写真を撮影し、それをノートにまとめるのも趣味なんだとか。このノートは誰でも閲覧できるように店先に置いてあるので、それを見せてもらいに訪れるだけでも価値ありです。
最近話題の針金細工を中心としたハンドクラフトアイテムを販売している「雷蔵」さんは、ミュージシャンとしての顔も持つ根っからのアート肌。
針金で制作した自転車やオートバイのミニチュアは、可愛くてカッコよくて老若男女に親しまれています。さらには針金の一筆書きネームプレートや、外国のコインで作ったアクセサリーなどお土産にはぴったりな雑貨がたっくさん！
見ているだけで楽しい気分になっちゃうんですよね。
人気のハンドクラフト素材、レジンを始め、天然石なども使ったアクセサリーを販売しているのは「猫鈴堂」のキャサリンさん。特に歯車など時計部品をレジンに埋め込んだペンダントが個人的に気に入っちゃいました！
その他、女性が喜ぶ天然石アクセサリーも多数ありましたので、是非寄って見てくださいね。
こちらは江戸時代にアクセサリーとして大流行した“根付”を制作する職人さんのお店「宗広面根付」さん。根付とは、お財布などと紐で繋いで、着物の帯に引っ掛けて財布を落とさないようにするもので、近年では外国人にもとても人気。再評価されている伝統工芸品です。
これは「面根付」と言われる顔をモチーフにしたもの。この製作者である宗広さんは親子二代に渡って能面作家なのだそうです。
江戸時代当時のアンティークものとなると、とっても高価になってしまうのですが、こちらのお店の根付は一つ2000円程度。とってもリーズナブルで日本のお土産として特におすすめしたいですね。
イラストレーターをされてるさとゆさんのお店「さとゆぼっくす」。自身のイラストを使ったくるみボタンのピンバッチに手芸で制作したピアス、アクセサリーなど、可愛くて癒されるハンドクラフトアイテムを販売しています。
ほっこりするタッチで描かれたキャラクターのボタンやピンバッチはファンも多く、このアートマーケッツにはなくてはならない存在です。
こちらもアートマーケッツの名物キャストである「GOSSAN」さん。針金細工で作ったおもちゃを制作販売しています。
例えば…子供の頃に割り箸と輪ゴムを使って、輪ゴムピストルを作った方もいると思いますが、これはその針金版。しかも６連発発射が可能と言いますから驚きです。
子供に大人気だそうで、この他にも走る三輪車などもありました。ちゃんと動くのがいいですよね。
手に取るとおもわずニコッとしてしまうモノづくりをモットーとする「NICCOT」さんはモールを使ったハンドクラフトアーティスト。確かにモコモコのモールを使った手のひらサイズのモール人形は、思わず微笑んでしまう可愛いアイテムで大人気です。
革製品や真鍮、シルバーなどを使ったアクセサリーなどをオリジナルで作ってくれる「HIRO Workshop」さんも常連キャストさん。
アートマーケッツでは好きな文字を入れられる真鍮のブレスレットや指輪のほか、革製品なども販売していますが、普段はアクセサリーやカバンなど、多種多様なアイテムのオーダーも受け付けているそうです。
井の頭公園のすぐ近くに店舗を構えていますので、興味ある方はのぞいてみては？
和のデザインでのペンダントトップなどを販売していたのが「嗣元製作所」さん。なんと造幣局指定の職人さんをされていた確かな腕を持つお方です。和のテイストが外国人にも受けそうですが、それにしても、人を食ったような愛嬌のある表情がなんともいえずいいですね。
こちらは葉っぱで昆虫を作る“リーフアート”なるものを制作販売していたBig Bearさん。シェロの葉を使って作るのですが、これがとってもよくできているんです！
すぐにでも動き出しそうなくらい精巧にできていて、ずっと眺めていても飽きない感じです。パパッとその場で作ってしまう手さばきも一見の価値あり。子供にも大人気でした。
こちらはアートマーケッツ最初期から長年参加している「ブルームダスター・カン」さん。
御年なんと70歳！ アコースティックギターに鍋のフタを埋め込んだ自作ドブロギターをスライドで掻き鳴らし、自作拡声器を取り付けたブルースハープを吹きまくる様はアートマーケッツの名物！
その他、世界的に有名なパフォーマーも多数キャストとして参加しています。これらを楽しめるのも井の頭公園アートマーケッツならではです。
今後の開催日は決まっていませんが、下記にて開催情報が案内されるので、興味のある方は是非チェックしてくださいね。
井の頭恩賜公園
東京都武蔵野市御殿山1-18-31
0422-47-6900
詳細情報
地域に根付いたフリマだから、思いがけない出会いがあるんです【吉祥寺パルコ屋上フリーマーケット】
地域の交流の場でもあるフリーマーケットって楽しいですよね。吉祥寺駅の目の前にある吉祥寺パルコの屋上で行われる【屋上フリーマーケット】も、そんな地域密着型のフリマです。
屋上という場所柄もあり、基本的に春シーズンと秋シーズンの日曜日と祝日に開催（開催情報は下記のリンクから確認できます）しています。シーズン中であればほぼ毎週のように開催しているのが嬉しいですよね。それに個人の出店者が多いのも特徴。文字通りガレージセール、リサイクルマーケットといった感じで、思ってもない掘り出し物に出会えます！
実は筆者も出会いがありました（笑）。そんなフリーマーケットを覗いてみましょう！
とってもカラフルなファッションが目を引くファミリーの出店者さん。ご自身の増えすぎた服を売りにきたとのことで、個性的なアイテムや子供服がズラリと並べられていました。
こちらはハンドメイドのアクセサリーを販売していたLa La Maisonさん。地元の方です。
こちらの方は初出店で、ストリートカジュアルを販売。
こちらも初出店の地元の方で、前日に突然思いついてエントリーしたのだそう。気軽に参加できるのもこのフリマのよいところです。
こちらはスニーカーやアウトドアファッション、ちょっとしたおもちゃなどを出店していた方。初めての参加だそうです。
女性ものの服飾を販売している出店者さんがとても多かった印象です。来場者も女性が多かったですね。
こちらはハンドメイドアクセサリーを制作販売している「UNIKUM」さんのお店。天然の貝殻やレジンに金箔などを使ったアクセサリーが人気でした。常連さんもたくさん訪れてましたよ。
フリーマーケットの良さは、誰でも気軽に出店者になれるところ。特にこの日は、初めて出店しました、という方が多くて驚きました。
買う側はもちろん楽しめますが、たまには売る側になるのも違った面白さがあるかもしれませんね。
今後の開催情報は下記でチェックしてくださいね。
吉祥寺PARCO
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-5-1
詳細情報
全国の食と雑貨から暮らしを彩る良いモノをセレクト【武蔵野マルシェ（東急百貨店吉祥寺店3F）】
地域の活性化を目指して吉祥寺の各地で行われている「3sunマルシェ」。第３日曜日に開催されるので3sunマルシェと名付けられたのですが、東急百貨店吉祥寺店3Fの【武蔵野マルシェ】だけは常設開催しています。
“食”と“雑貨”にこだわり、全国から良いもの、良い店をセレクトした武蔵野マルシェは、まさにマルシェ＝市場の名の通り、全国からコレはっ！という産直品を中心にとりそろえているマーケットです。
常設の店舗に加え、期間限定の店舗やイベントも企画開催されていますが、今回は常設店舗の中から人気のセレクトアイテムをご紹介します。
それでは、ちょっとだけ暮らしを豊かにしてくれる、そんな食＆雑貨が必ず見つかる武蔵野マルシェに寄り道していきましょうか。
まずはこの吉祥寺と府中が含まれる武蔵野エリアに根付いた人気食パン専門店「クリスベーカリー」をご紹介。近年こだわりの食パン専門店が増えてきましたが、こちらはブーム初期から天然酵母など素材にこだわった食パンを提供しています。
今回ご紹介したいのは自慢の角食パン（１斤421円税込）。ショートニング、マーガリンの類は一切使わず、国産小麦に天然酵母など自然素材にこだわった材料を使って焼き上げたパンは自然な甘みがあってふわっふわ！ 日に数回の焼き上がりタイミングにはあっという間に売り切れになる程大人気。
さらに塩バターパン（151円税込）もオススメ。濃厚なバターのコクと香りがたまらない一品ですよ。
日本全国の“うまいもの”をセレクトして取り扱っている「久世福商店」もこの武蔵野マルシェに出店しています。全国各地の特産物を使ったこだわりのオリジナル商品たちは、食卓を笑顔にしてくれること間違いなし！ いくつかをチョイスしてご紹介しましょう。
飲みやすくて美味しい、オーガニック飲む酢（各1,058円税込）はオレンジ、赤ぶどう、桃、ざくろ、りんご、つるこけもも、といった果物を贅沢に使ったヘルシーな飲む酢。
ご飯のお供に最適のなめたけ各種はお好みに合わせて３種類あり。なめたけ（322円税込）、七味なめたけ（355円税込）、かつおなめたけ（355円税込）。
この他にも良い素材の味を巧みに引き出したオリジナル商品がたっくさんの久世福商店、おすすめです。
こちらは全国の地域産品伝統工芸の中から、これは！というものをセレクトして取り扱っている「コレパン」。器や縫製品など、各地の職人さんが生み出した“よいもの”を取り揃えているのが売り。そんな中からお土産に最適なお品を紹介しましょう。
大正時代に人気を博した和硝子製法、乳白硝子を現代に蘇らせた、廣田硝子の大正浪漫シリーズ。
大正浪漫コップ巻きあげ（3,780円税込、写真左上の左端）
大正浪漫グラス格子（3,240円税込、写真左上の中央）
大正浪漫冷茶つなぎ格子（2,700円税込、写真左上の右端）
大正浪漫冷茶市松（2,700円税込、写真右上、左）
大正浪漫タンブラー市松（3,780円税込、写真右上、右）
廣田硝子の「はなほのか」は桜を形をそのまま硝子にしたようなとっても可愛い器です。
廣田硝子 はなほのか（972円〜1,620円税込、写真左下）
写真右下は、中川染工場の「宮染手ぬぐい（864円〜税込）」真岡木綿を注染という技法で染め上げた手ぬぐいです。
最後は北海道特産品の直売ショップ「北海道どさんこプラザ」。地域間の交流を生み出す場としてもいいですし、何より美味しい北海道ならではの産直品がよりどりみどりで嬉しいですよね。
写真上は北海道限定のポテトチップス（各411円税込）。本来なら北海道でしか買えないチェダーチーズ味とオホーツクの塩味が手に入るなんて嬉しいですよね。
そして写真下のこちらも北海道ならでは！ 夕張メロンを贅沢に使ったピュアゼリープチゴールドのキャリー（540円税込）。
武蔵野マルシェは期間限定ショップや限定イベントなども随時開催していますので、開催情報は下記をチェックしてくださいね。
東急百貨店吉祥寺店
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-3-1
さて、吉祥寺を存分に楽しめるマーケットショッピング編、いかがでした？
地域に根ざした街、吉祥寺ならではの触れ合い溢れるショッピングプランが提案できたのではないかな、と思います。
さあ！ 次の週末は吉祥寺を目指しましょう！
※文中の店舗情報および価格表記は2019年5月現在のものです。
※凸版印刷様が運営されているウェブサイト”旅道”のクローズに伴い、許可を得て、弊機構の取材記事をこちらへ掲載しています。
