武蔵野地粉うどん「種まき」「麦踏み」「収穫・はざかけ」農業体験
市内では市立第二小学校で武蔵野産小麦の農業体験(「種植え」、「麦踏み」、「はざかけ」、「脱穀見学」)を実施しました(平成30年収穫実績)。この農業体験は、武蔵野産小麦の栽培を通して子どもたちに地産地消の大切さや武蔵野の歴史を伝え、食育としての役割も果たしています。
種まき体験
手押式播種機「ごんべえ」を使用して、種を蒔きます。麦踏みや収穫をうまく行うためには、まっすぐに一定の量で適量づつ蒔いていくことが大切です。
子供達には、種をカップに分けて渡し手作業での種まきを体験してもらいます。
手押式播種機「ごんべえ」による種まき
生徒による種まきの様子
麦踏み体験
「麦踏み」とは文字通り、麦の芽を踏みつける作業で、通常1〜2月に行なわれます。小麦作りではとても大切な作業です。麦は踏まれることにより背丈がやや低く、太く育ち始めるので、麦が倒れるのを予防する効果があります。また根の成長を促進する効果もあり、霜柱から根を傷めることを防ぎます。
生徒による麦踏みの様子
子どもたちは、農作物を作る事の大変さを実感しつつ「強くなーれ」と念じながら麦を踏みました。
せっかく伸びてきた新芽を踏みつけるのは複雑な気持ちになりますが、良い作物を作るためには土の中の根が健康で、より多くの栄養分を吸い上げる「力」が必要です。この麦踏みは麦の為には必要不可欠な作業です。簡単に踏んでいるように見えて、踏み残し無くやるにはけっこうな時間と労力が必要です
収穫・はざかけ体験
小麦の収穫方法の今昔のお話・体験内容等の説明を受けた後、収穫作業の見学と「はざかけ」の作業を体験。
収穫作業の見学が終わると、いよいよ子ども達の出番です。「はざかけ」と「落ち穂ひろい」を実際に体験。
麦を刈った後は天日干しをします。このように天日干しすることを「はざかけ」といい、かなりの重労働となります。「はざ」も単管パイプを組み合わせて手造りです。刈取った麦は結束して運びますが、運んで「はざ」にかけるのもかなりの力が必要です。
収穫をしていると、どうしても麦ワラが落ちてしまいます。「落ち穂ひろい」をして出来る限り回収します。
短い時間の体験でしたが、きっと子どもたちは普段良く目にしている食物がこのように苦労して育てられ自分たちの食卓にのぼってくるのだということを学べたことでしょう。
脱穀体験
稲架に掛けしっかり乾燥させた小麦をハーベスターという脱穀機で脱穀します。子供達には足踏み脱穀機を使用して昔ながらの脱穀方法の説明も行います。
ハーベスターによる脱穀
足踏み脱穀機
子どもたちが農業体験した小麦は、このような姿になって学校給食に登場しました。
小学校、中学校の給食に登場した「武蔵野地粉うどん」