杵築大社(きづきたいしゃ)<恵比寿神・大国様>
【「大国主命(だいこくさま)」「事代主命(えびすさま)」を祀る開運厄除け・縁結びの大社】
約350年前、出雲国松江藩初代藩主、松平直政が当所を御用屋敷と定め鷹狩場であった屋敷と伝えられている。
また松平直政は三代将軍家光の従兄弟にあたり、徳川家との縁も深い。
徳川幕府の繁栄と天下泰平を祈願し、この地に出雲の杵築大社(現出雲大社)と稲荷神社の両社を創建された。
本殿、幣殿、拝殿、道路を挟んで参集殿が建ち並ぶ。
戦後商売繁盛の神「えびす様」を出雲の美保神社より合祀し「大国様」と共に二福神を祀る神社として、人々から厚く信仰されている。境内には八坂神社、富士浅間神社、金比羅様、弁天様も祀られている。
武蔵野商工会議所が行う【武蔵野吉祥七福神めぐり】のなかの寺社のひとつでもある。
また、境内にある【ミニ富士山(武蔵野市史跡指定)】や【千本イチョウ(武蔵野市天然記念物指定)】も見所である。
ミニ富士山は明治14年5月境本村をはじめ近隣22町村の丸嘉講(※)の協力により作られ、かなり険しい傾斜がつき登山口には朱鳥居も創建されている。
富士講の講中が富士登山や七富士参りをするさいに、先達や講員がこの御山に道中の安全祈願をした。
清瀬の富士山神社についで三多摩では最大のもので、境本村を中心とした富士信仰の大きさを表している。
昭和47年、市史跡に指定されている。
千本イチョウは雌木で、主幹5本、支幹40数本からなり、目通り幹周り2.5m~1.3m、根元周囲4.2、枝張17m四方。
現状から見て、何らかの原因(落雷など)により地上部は枯死(約150年以上前)し、その根際より生じた支幹が成長して現在の主幹となったものと推定される。
多くの天然記念物は単幹老樹で、このような株立のイチョウはあまり類例をみない。昭和47年、市天然記念物に指定されている。
※丸嘉講(まるかこう)
山岳信仰の代表的なもとして「富士講」「大山講」「御嶽講」などがあり「丸嘉講」は富士講の代表的な集団で、武蔵野一帯に広く分布している。
所在地
武蔵野市境南町2-10-11
TEL
0422-31-7307
最寄駅
JR中央線「武蔵境駅」南口より徒歩5分