[住所]境2-11-2
[電話]0422-51-4366
[定休日]木曜日
[営業時間]11時〜15時、17時〜21時
武蔵境の北口、大きなけやきがそびえるスイングロード沿いにある3階建てビルの1階。和風の外壁に大きな窓と木の引き戸の洒落たおそば屋さんがある。昭和40年創業の「増田屋」。平成16年に現在の店舗に改装し「蕎麦処ささい」としてリニューアルした。入口の引き戸を開け、さらにもうひとつのドアを開けると、大きなテーブル席を中心に窓に面したカウンターや小上がり、スイング通りのケヤキを望むテーブルと多彩なレイアウトの明るい店内が広がる。
御主人は優しい笑顔の笹井伸一郎さん(51)。昭和60年まで大手ファミレスの店長を勤めていたが、先代の娘さん(現在の女将さんの明美さん)との結婚を機にそば職人に転職した。ささいでは、以前は、さぬきタイプのうどんを出していたが、武蔵野地粉うどんの開発を機にお店のうどんを全て地粉に切り替えた。すると、そば8うどん2くらいの割合だった注文が、冬などは5対5まで出るようにまでなったという。「そばの注文が減ったわけではなく、武蔵野地粉うどんの人気が出たためです」(笹井さん)。
ダシにもこだわる。カツオ節は毎朝削って削りたてを使う。ブタ肉とほうれんそうの入った汁に、みずみずしいつるつるの地粉うどんをつけて食べる。甘みのあるやさしい味が口にひろがる。糧もたっぷり。もやし、にんじん、キャベツ、えのき、たまねぎ、しいたけ。7種類の野菜で栄養バランスにも配慮している。刺激ある味を求める向きにはピリ辛地粉うどんもある。味噌の風味と唐辛子の辛味がきいたからしみそのつけ汁は地粉うどんにも相性バツグンだ。(ともに945円)。
自慢の自家製石臼引きの手打ちそばは一日限定20食。「東日本震災の起きた福島や茨城はおいしいおそばの採れる産地ですからね。悲しいですね」と御主人。被災地に胸を痛めながらそば打ちと地粉うどんの手打ちに精を出す毎日だ。